妹背山
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妹背山とは
高知県唯一の有人離島の宿毛市沖の島(鵜来島含む)
その中央には島の最高峰である「妹背山」が聳え立っています。
標高は404mと低山に分類される山ですが、様々な面から楽しむことができる山なんですよ。
皆さん、高知県の最南端の離島の山にわざわざ登山しに行きませんか?
アクセス方法
この観光マップのほぼ中央に妹背山とありますが、その辺りに妹背山の山頂があります。
青い線が整備されている登山道です。
赤い線は舗装されている県道と市道になります。
北に母島港、南に弘瀬港があり、この2つの港に宿毛市営定期船が寄港します。
島に来た時は母島港で降りて北の登山口から登り始めて南に下山して弘瀬港から定期船に乗って帰るというルートを組むことができます。もちろんその逆もOKです。
登山アプリのヤマップさんなどでGPSを用いた妹背山の登山地図がありますのでぜひご活用ください。
登山ルート
妹背山の標高は404mでそんなに高い山ではありません。
ですが、離島の山なので言ってみれば標高0mからのスタートなので高低差は404mです!!!
低山の分類になるかと思いますが、山頂には展望台もあって眺めを楽しむことができます。
勾配としては母島港から上がるルートは比較的穏やかですが、弘瀬港からのルートは少しキツ目かもしれません。
母島港から登り始めて弘瀬港へ下山した際の距離と高度の図です。
こうして見るとなんとなくイメージできるかと思います。距離は5.7kmくらいでした。
妹背島伝説
妹背山という名前の由来は実はとても長い歴史があります。
それは沖の島が平安時代に書かれた今昔物語集に「土佐國南沖妹兄島有人語」と記述されているのではないか?ということから始まります。
内容としては「無人島に辿り着いた兄妹が二人きりで生き延びて夫婦となり、やがて一族の祖となる」というものです。
これが妹背島伝説と呼ばれていてこの伝説から妹背山と呼ばれるようになったと考えられます。
そういえば皆さん、この妹背って聞き覚えがありませんか?
実は集落活動センターの名称の妹背家もこの妹背島伝説からちなんだもので妹背家の商店事業である島の駅いもせやも同じです。
妹背は沖の島では馴染みのあるフレーズになっています。
足摺宇和海国立公園海域公園
沖の島は環境省から足摺宇和海国立公園海域公園の地域に指定されています。
島の周囲は透明度30mにも達すると言われる綺麗な海が広がり、山は原生林が残る自然豊かな島です。
自然と共に時間を過ごしてみませんか?
ゆっくりとただ過ごすだけでも様々なものが感じられると思いますよ~!
沖の島の母島港から姫島(左)と鵜来島(右)を眺める。
四国百名山
沖の島の最高峰である妹背山は四国百名山に選出されています。
百名山全ての山の制覇にチャレンジしてみてはどうでしょうか?
山頂には登頂記念ノートもありますよ~!
しま山100選
妹背山は四国百名山と同様にしま山100選にも選出されています。
しま山100選とは(公財)日本離島センターさんや(株)モンベルさんが日本の島にある山を100つ選出したものになります。
2017年に100選の山をまとめた雑誌も出版されています。
島好きと山好き、親和性があって島旅と登山をセットにして楽しむのも良いかもせれませんね。
山伏伝説
妹背山の登山道の山頂付近の途中に分岐点があります。
そこを分岐して寄り道すると山伏神社があります。
沖の島は鎌倉時代に山伏の修行地として開拓された伝説も残っているのです。その神社が山伏神社です。
山伏神社の境内には大きなスダジイの大木があり、樹齢は500年にもなるといわれています。
宿毛市の天然記念物にも指定されている御神木です。
とても神聖な雰囲気を感じる場所です。
三浦家伝説
妹背山の登山道の途中に三浦一族のお墓があります。
三浦一族とは鎌倉時代の有名な幕臣であり、その三浦新助則久は北条氏に追われ、沖の島に移り住んだと言われています。
数十基の石碑が並び、その中央には三浦新助則久記念碑が建てられています。
今も島民からはご先祖様と呼ばれています。
仏が丘
妹背山の登山道の途中に仏が丘と呼ばれている場所があります。
この場所は鎌倉時代に幕臣である三浦一族が沖の島に移り住んで初めに住んでいた地と言われています。
現在は約120体お地蔵様が並んでいますが、このお地蔵様はお墓ではなくて弘瀬集落の住民が願掛けを行うごとに徐々に増えていったものです。
お地蔵様には西国33ヶ所と四国88ヶ所の霊場が彫られていて仏が丘でお参りをするとそれら全ての霊場を巡ったのと同じご利益があるとも言われています。
動植物
沖の島には珍しい昆虫や植物が生息しているので道中観察して楽しんでみてはどうでしょうか?
その中の1例としてアサギマダラという蝶が島にはたくさん飛来します。
この蝶は長距離飛来することで有名な不思議な蝶で、沖の島にはフジバカマやツワブキが豊富に自生していて飛来のコース上に位置しているので春と秋にはアサギマダラをたくさん見かけることができます。
山頂へ
山頂一帯は平地になっていて展望台があります。
老朽化が進み、登ると揺れて危険な状態でしたが、最近修理を行って安全に登ることができます。
展望台へ登ると北方面に愛媛県本土と高知県本土と鵜来島を見ることができます。
南西方面には沖の島の弘瀬港がよく見えます。
昔はこの山頂から大声を張り合って弘瀬港にいる人が声量を判定するという楽しい大会も行われていたんですよ。
お隣の鵜来島と同様に戦時中の砲台跡も残されています。
当時は宿毛湾は重要な基地で沖の島の前を戦艦大和が巡航していたという話をよく聞きます。
最後に
沖の島は離島なので船で渡らないといけません。
通常よりも計画的な登山が求められます。
安全には注意して楽しい登山にしてくださいね。